加工所でジュース絞ってみた

然とsachiko(弐七農園)

2020年12月09日 23:56

今日はジュースdayでした。


仲間が自家用のジュースを絞るというので、手伝いという名目でジュース搾りを体験させてもらいに加工所へ行ってきました。
え?ここに加工所あるの?という近所にそれは存在しました。…知らなかった。

作ったジュースは販売はできない。自家用で。そういう条件で、つまり公民館の調理室のような位置づけでしょうか。ジュースを絞るための一連の機械がそろっていて、それを自ら動かしてジュースを作るというわけです。
当園のジュースは完全に委託して絞っているので、どういう工程で作られるのか体験してみたかったのです。
もちろん持ち込まれるりんごの量によって、そして加工所の規模によって機械は違うのだろうけれど。

りんごを絞る機械/しぼったジュースを煮る釜のような機械/ジュースを瓶に詰めるための機械/瓶を煮沸するための機械
主にこの4つが稼働していました。

その前にりんごを洗う工程があり…(これは今回は主催者の農家さんが丁寧に済ませていてくれました)
うーん、りんごを事前にきれいにしておくっていうのはすごく大事だなぁという気づきがありました。
几帳面であることは大事。今日絞ったりんごたちはとてもきれいに下準備されておりました。

もちろん、ある程度きれいにしてからジュース加工所へ持っていくことは心がけているのですが、おそらく、この「洗い」の工程は加工所によって差があるのでは?と推測されます。
今日お邪魔した加工所にも、使われていない「洗浄機」らしきものはありましたが…

さて、りんごたちはまず搾汁されます。

「ジューサー」って書いてある!まさにジューサー。
りんごをポンポン入れていき、絞り汁と絞りカスにより分けられていきます。
今回は酸化防止剤のビタミンCを入れたので、これもりんごと一緒に投入。

絞り汁をバケツに溜め(漉すための布がかけてある)、それを釜に移していく。×複数回。
この漉すための布をきっちり絞るのは手作業。布に残ったカスを取り除き、布を洗い、またバケツにかける。
これがなかなか手間です。(が、やりがいはあるのだなぁ)
たぶん、この辺の手作業具合が加工所の規模によって全く違うことは容易に推測できます。

次は釜で絞り汁を煮る。

釜を機械にしました!という絶妙なシルエット。
適温になるまでお茶の時間を楽しみます。(楽しみすぎて適温を越すということも往々にして起こりうる)

これらの作業と同時に、それよりも先んじて、瓶の煮沸が行われています。
こちらも煮沸の適温になるまで待ちます。

絞り汁が適温(とても熱い!)になるとアクをとってから瓶に移すのですが…
ここからは特にスピード勝負で必死だったので機械の写真を撮るのを忘れました。残念。

拙い説明を加えておくと、四角いステンレス的なものに複数の蛇口(栓はない)がついていて、そこからどんどんとジュースが出てくる…というような機械があります。その中に釜から柄杓でジュースを移しつつ、瓶で受けていく…という流れです。
瓶がいっぱいになると、すぐ横にスタンバイしている誰かが栓を打ち込んでいくというわけ。

ざっとこういう感じでした。
振り返ってみると、そりゃそうだよねという工程が並んでいるのだけれど、体験してみると細かな発見はたくさんありました。

○もちろん機械にもよるのだろうけれど、ちょっとした力加減の違いでりんごの絞り具合(つまり搾汁率)が変わること。
○こちらは手作業ゆえだろうけれど、一手間一手間で「もったいない」「無駄にしない」という心がけが大事ということ。(例えば濾過布の搾りが甘ければそれだけジュースの量は減るし、瓶詰めのときにもテンポよく詰めていかないとジュースは溢れ出てしまうなどなど)
○ジュースの温度管理でジュースの色は変わる(もちろん味も変わる)
○煮られたジュースのあく取りってきっと加工所によって差が出るよね…ということ。
○やっぱり大変なのは洗い/掃除だよね…ということ。

ただ体験としては、工場見学実体験版みたいで楽しかった、の一言に尽きます。そして、ジュースを絞る作業自体も単純に結構好きな作業でした。
そして諸先輩方(まぁ今回の仲間のご両親です)のテキパキとした動きに、ああこのように細やかに気を回しどんどん動いていかないといけないんだなぁと刺激を受けました。

こちらの加工所は販売用のジュースは作れません。(というか我々は許可を持っていないので…)
当園も別の場所に委託しております。

周りの仲間を見ても、どこでジュースを絞っているかは様々。加工所によって個性があります。
ただ、ごくごく近場には(おそらく市内には)なかなかニーズにマッチした加工所がない!というのが現実。
「ニーズ」って農家ごとに違うんですよね…

大容量でバッと出せる農家もあれば、とにかく細部にわたって品質管理を重視したい農家もいるし。
当園は半分趣味的なノリで品種ごとに絞る…なんてことをしているので小ロットで受け入れていくれる所、そして酸化防止剤無添加で小瓶で絞れる所に依頼しております。…これがもう少し近場にあればなぁ。

細かなニーズに対応できるような加工所を地域に持ちたいものだなぁ、ジュースに限らず一次加工ができるような…ちゃんとそれらを販売できるような…
そんな夢を抱いていしまう経験でもありました。合掌。

そうそう、そんな加工所を体験したあと、ZENはサンふじのジュースを絞るべく他所の加工所にりんごをいそいそと運んでいきましたよ。
それも含めて本日はジュースdayでこざいました。
あぁ、ということは、サンふじのジュースのラベルを考えないといけないし、いい加減BASEも手入れしないといけないということだなぁ。
嗚呼、加工の道はいろいろ大変だなぁ。
でも開拓の余地はありまくりの、なんとも気になる道だなぁ。

sachiko

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